ベルギーの西側に位置する、水の都ブルージュ。まるでそこだけ時がとまったかのような中世の街並みが特徴的です。ブルージュは12世紀から13世紀にかけて西ヨーロッパ第一の貿易港でした。中世の景観をそのままにとどめ、水と緑、そして古都ならではの落ち着いた空気に癒される、ベルギーで最も有名な観光地の一つです。
この記事では、ブルージュ最古の大聖堂から、マルクト広場、愛の湖公園、ベギン会修道院等を巡っていきます。
それでは早速しゅっぱーつ!今までの旅レポより少しあっさり目に進めていきたいと思います。軽く読んで写真とともに雰囲気を感じていただけたら嬉しいです♪
ブルージュ駅
ブルージュまでは、ブリュッセル中央駅からIC(鉄道)で約一時間です。なのでブリュッセルからの日帰り旅行にもぴったりな行き先なんです。
ブリュッセル中央駅から1時間とちょっとで、あっという間にブルージュの駅に到着しました。ブリュッセルの賑やかな空気とはガラッと変わり、ブルージュ駅に着くなり落ち着いた雰囲気が感じられます。
ブルージュの駅から歩く
ブルージュの駅から横断歩道を渡り、まっすぐ歩けばすぐに石畳の続く中世の街並みに誘われます。私は地図を見ずに前の観光客らしき人たちと同じ道を辿ってみることにしました。
15から18世紀の家屋が街の風景のほとんどを占め、中世の雰囲気を醸し出しています。華やかなヨーロッパの都市部では見られない独特な街並みが続き、ブルージュの世界観に一歩一歩足を踏み入れます。
駅から15分ほど歩くと、右側になにやら教会らしきゴシック様式の建物が見えてきました。
1. 聖サルバトーレ大聖堂
聖サルバトーレ大聖堂はブルージュ最古の教会と言われています。
中に入ってみましょう。
美しい祭壇やステンドガラス、絵画のコレクション。18世紀からのタペストリーは必見です。
今までに訪ねたどの教会に比べても、少し違った気品があります。
聖サルバトーレ大聖堂から街の中心広場であるマルクト広場まではおよそ10分ほど。あと少しです!
2. お洒落すぎるマクドナルド!?
中世の雰囲気が漂う静かな道を抜けると、賑やかなショッピングストリートに入ります。
グローバル化の進むショッピングストリートとは言っても、ブルージュはその美しい景観を守ることに力を入れていて(京都のような感じですね!)マクドナルドでも高級感が漂います。
ちなみに、このマクドナルド店は、ブルージュ市の反対を押し切って出店したのだとか。観光都市として景観を守るブルージュでは、マクドナルドのテイクアウトは許されていないのだそうです。(ゴミが景観を損ねるから)
そのままこの道を真っ直ぐ歩けば、マルクト広場にたどり着きます。
石畳の上を走る馬の蹄の音がブルージュを包む中世の雰囲気に更に色を添えています。コトコトっコトコトっ。
広場が見えてきましたね!
3. マルクト広場
街の中心広場、マルクト広場に到着しました。
広場を歩いていると、
またまた馬さん。
どっちに歩いていくのかわからなくて道を開けようとしたのですが、どうやら私がどいた方面に行くつもりだったみたいで、あああごめん!(おどおど)みたいな感じになりました。(馬さんの方が頭がいい。笑)
マルクト広場の真ん中ではたくさんの馬車馬が休憩しています。馬の走り方にもそれぞれ個性があって蹄の音が愛らしいです。
広場の中心にはヤン・ブレイデルとピーター・デ・コーニンクの像。14世紀に起こったフランス・フランドル戦争のフランドル都市連合軍側のリーダーです。ブルージュの英雄ですね。
右端に写るのが、この広場の顔でもある高さ83mの立派な鐘楼。8角形の頂上部分が特徴的で、その歴史は13世紀までに遡ります。頂上まで登ってブルージュの街を上から眺めることもできるそうです。
鐘楼だけでなく周りを見渡せば、ギザギザ(切妻階段のついた)屋根のギルドハウスが特徴的です。これらのギルドハウスは今ではおみやげ屋さんやカフェ、レストランになっています。その内の一つでランチにするとしましょう!
4. フリットの名店?FRITERIE 1900
ベルギーに来たんだから、フリット(フライドポテト)を食べてみたい!と思った私はインターネットで少し調べてブルージュで有名なフリット屋さんに行くことにしました。
ブルージュでフリットのお店といえばこのFRITERIE1900だそうです。
マルクト広場の片隅に佇むこのお店。この2階でイートインすることが出来ます。
お昼ご飯としてだったので、フリット に加えてバーガーとドリンクのセットを注文しました。バーガー類はハッキリ言って普通ですが、フライドポテトはこだわりが感じられ、美味しくいただきました。
ここの面白いところは、ソースが何種類もあるというところ。ありすぎてありすぎて何をチョイスすべきなのかわかりません。日本人はケチャップを好みますが、ベルギーでのメジャーはマヨネーズ。
他にも面白いのがいっぱいあって、その中でも一番印象的なのはSamurai味のソース。何味なのか気になってきいてみると、チャイニーズ系のチリっぽいソースなんだとか?(全然侍違うww)
7. 水の都ブルージュ
ランチを終えて、ブルージュの街に戻ります。広場のそばには市庁舎や聖血礼拝堂など有名な観光スポットが集まっています。
公園の方面に進むと、、、
水の都、ブルージュらしい景観の続く道に出てきました。どこを歩いても水の街。
「北のベニス」と言われているそうです。
5. ヤンファンエイクとブルージュ
街を歩いていると、ヤンファンエイクの像に出会いました。どうやらブルージュは彼のゆかりの地でもあるらしいのです!
ヤン・ファン・エイク(Jan van Eyck)は初期フランドル派の画家。彼の代表作品には『ヘントの祭壇画』や『アルノルフィーニ夫妻像』があります。ヤンファンエイクはバイエルン公ヨハン3世の宮廷画家として仕えていましたが、バイエルン公ヨハン3生の死去後は、ブルゴーニュ公フィリップ3世の外交官兼宮廷画家としてブルージュに迎えられます。
ヤンファンエイクは1425年から1441年に亡くなるまでの生活をここブルージュで送っているそうです。
彼の作品を鑑賞できる美術館ではロンドンのナショナルギャラリーが有名ですが、ブルージュ旧市街にあるグルーニング美術館でも彼の作品を鑑賞することができます。
6. 中世の街並みを歩く
ウェインハールト広場で観光客を運ぶ馬車馬のための水飲み場を発見しました。馬の口から出た水を馬が飲むと言う面白いデザインです。
実際に馬車馬がお水休憩している所にも遭遇しました。ブルージュでは馬に出会いまくりですね。
ブルージュらしい素敵な景観集。
川を眺めていると、クルーズ観光中のみんなにすごいハイテンションで手を振ってもらえました。
7. 「ベギン会修道院」から「愛の湖公園」まで
この写真で真ん中から少し右にずれたあたりに、ベギン会修道院の入口が見えます。ベギン会修道院は1245年にフランドル伯夫人によって設立され、世界遺産に登録されています。
ベギン会修道院の目の前には愛の湖。今ではこのようになっていますが、中世ブルージュでは内港として活躍していました。内港だったところに愛の湖と名付け、その周りの公園が愛の湖公園と呼ばれています。
ブルージュのマスコット的存在である白鳥。小雨の降る風が強い日だったので、白鳥たちも丸くなって体を温めています。
遠くから見れば白いのがポツポツいて、それがまさか本物の白鳥だとは思いもしませんでした。それほどたくさんの白鳥がこのエリア一帯に集まっています。
駅までの散歩道
愛の湖公園の周辺は緑と自然が美しいエリアになっています。
緑豊かな道を小川沿いに歩き進めると、いつの間にかブルージュの駅まで来ていました。ブルージュの鉄道駅周辺には緑豊かな散歩道や公園が広がっていて、実はついさっきまでいた愛の湖公園は駅からもすぐのところにあったんです。
中世の雰囲気のなかに、水と緑の癒し、心が洗われる日帰り旅でした。
どうでしたか?散歩がメインの観光でしたが、写真からも古都ブルージュの空気感が伝わってきたかと思います。
ブルージュは他にもレースが有名であったりいくつかの美術館があったり、聖血礼拝堂や市庁舎、公文書館などなど見所がたくさんあります。
最後までお読みいただきありがとうございました。是非他のまちも覗いてみてくださいね!
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